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1891年   第11回個展 「上流からの標的」 小品展     銀座ふそうギャラリー






スクラッチ ・ 紙  8.0×8.5cm




個展によせて 山口長男

 この夏ころであったか、麻布の小じんまりとした明るい画廊で私は中根昭子のこの頃の小品を見て、何のこだわりもなしに美しいなぁと思った。大分前に彼女は一連の鉛筆の素描を展示したことがある。それも素直な自身の眼による習作であったように憶ったが、久しぶりに見たその後の歩みはいろいろの実験的研究をし乍らも外部に振り廻されて右往左往することなく、ひたすら自からの感性とイメージのまゝに進んで釆たように見える。
 理に憑かれた頭の仕事や手法ではなく彼女の感性に触れ蓄わえられた繊細な物語りをそのまゝ表現しているように見える。その主題や形態はいろいろと取扱われているけれどもこの意は少しも観る人に強制していない。
 評者でない私にはわからないが、それが彼女のもつ女性特有の資質を素直にたどってゆく追求の姿勢によるものではなからうかと思う。
 



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