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1983年   第13回個展    画廊春秋



スクラッチ ・ 紙  30.5×50.0cm
 





スクラッチ ・ 紙  18.5×27.0cm



夢の掻き傷  中根明貴子展のために  種村季弘

 闇の黒い表皮に掻き傷をつけて、背中を向けた夢の記憶を描き出す記憶術というものがあるのかもしれない。だから、老練な花札賭博師が、札裏の黒のかすかな掻き傷から華やかな絵札のイメージをめくり返したり、鳥や獣が空中や地表に残す爪跡が、空間を翼をひるがえすように裏返して、あらかじめ隠されていた空間の秘密をくりひろげるということがある。
 スクラッチ(掻く)という技法で中根明貴子さんが試みているのも、闇の表皮を迷走するあの焦立たしい掻き傷がどんな夢の記憶を喚起するかについての作業報告だろう。ではどんな夢が裏返されたか。 



スクラッチ ・ 紙



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